2019年12月30日月曜日

【農業塾】 トンネル被覆を学ぶ

玉太りの良いレタス栽培


第8回の農業塾は12月5日、松山市生石町の圃場で開き、レタスのトンネル被覆をした。寒さや霜に弱いレタスを守り、玉太り促進と品質を向上させる。また、白菜や大根、ブロッコリーなどの冬野菜の収穫を楽しんだほか、収穫を終えた夏秋野菜の栽培管理を振り返り、今後の栽培に活かしていく。

 塾生11人は11月上旬に定植したレタス『レイヤード』を防除し、トンネルを設置した。畝をまたぐように2株半おきに支柱を立てた後、ヒモを引っかける竹ぐいを畝の両端に打ち、ビニールをかけ、ヒモで固定した。換気孔のあいたビニールを使って換気作業を省力化するが、トンネル内の温度が栽培適温の25℃を超える場合は、ビニールの裾を開閉し、温度管理を徹底していく。

 塾生の洲之内長(すのうちながし)さんは「家庭菜園でキャベツなどの冬野菜を栽培している。トンネル被覆を学んだので、自宅でも挑戦したい」と意気込んだ。



JA営農指導員(中央)に教わりながら、レタスにトンネルを設置する塾生


2019年12月27日金曜日

【岡田・松前うまい米づくり部会】 販促10年以上

「岡田もち」粘り強い人気! 


 岡田・松前うまい米づくり部会は10年以上前から、「岡田もち」の販促活動に力を入れている。部会員が栽培したもち米を使ったあん入りのつきたてもちを試食・販売用に用意するほか、新米を販売してピーアールし、消費拡大につなげる。

 岡田もちは、色が白くて粘りが強いのが特徴だ。同部会員のうち22人が8㌶でもち米『クレナイモチ』を栽培し、「岡田もち」という名称で販売している。
 11月下旬には、㈱松山生協岡田店の駐車場で1日限りの販促を行い、部会員やJA役職員計24人がもちを丸めたり、店頭に立ったりして、「岡田もち」をピーアールした。あん入りもちやもち米、『にこまる』の特別栽培米「松前育ち」を販売した。 

豊田年秋部会長は「昨年は猛暑などにより収量は少なかったが、味は例年同様おいしい。もち米を買いに来てくれる人が多く、イベントが浸透してきている」と話した。

つきたての「岡田もち」を丸める部会員

2019年12月9日月曜日

【堀江】 珍しい野菜を栽培

「茎ブロッコリー」出荷続く


JA松山市管内の堀江地区では1月下旬にかけて、珍しい野菜である茎ブロッコリー『スティックセニョール』の出荷が続いている。

茎ブロッコリーは、ブロッコリーよりも花蕾が小さく、茎が細長いのが特徴だ。20㌢程度のわき芽を一株から15本ほど収穫できる。 
当JAで唯一、茎ブロッコリーを生産するのは、松山市福角町の石丸康宣(やすのり)さん(60)だ。初心者でも栽培しやすく長期間収穫できるほか、軽量作物のため、高齢になっても栽培が続けられる点に着目し、10年以上前から取り組む。きっかけは、母親が近隣農家10軒と産地化を目指して栽培を始めたことだ。今年度は3㌃で1,000株を栽培し、10月中旬から1月下旬にかけて、1,500パック(150㌘/パック)を出荷する予定だ。

石丸さんは「9月の少雨の影響で害虫の発生が多かったが、適期の防除により、味・外観ともに良好な仕上がりだ」とほほ笑んだ。



珍しい野菜である茎ブロッコリーの生育状況を確認するJA営農指導員 


2019年12月5日木曜日

【久米】 地域に定着した祭

久米農業祭盛大に!


 久米支所は11月24日、南部出張所で第17回久米農業祭を開いた。今年初めて焼き芋を販売するなど、来場者に楽しんでもらえるよう工夫を施した。

 同祭は、運営委員会や青壮年部、女性部、JA職員が連携し開く。来場者に楽しんでもらおうと、メンバーが意見を出し合い、今年初めて販売した焼き芋は、25㌔分が完売するほど好評だった。来年も継続して販売していく。

 毎年大人気のくじ付き餅まきは、会場を埋め尽くすほどの人が訪れた。特賞の石油ファンヒーターが当たった松山市久米窪田町の木下昭広さんは「毎年、祭に来ている。初めて当たった」と喜んだ。
 他にも、輪投げやダーツゲーム、菓子まきを行ったほか、地元農家が栽培した野菜や鉢花の販売、女性部によるうどんといなり寿司のバザーや、農産物の品評会、もち米90㌔分の杵つき餅を販売した。


毎年大好評の杵と臼を使った餅の実演販売

2019年12月2日月曜日

【女性部】 小野の味を伝える

農家のおうちで巻き寿司教室


 小野地区の昔ながらの味を伝えようと、JA松山市の女性部は11月12日、小野支所で「ばぁばの巻き寿司教室」を開いた。30~70代の地域住民19人が参加。同部の魅力を発信しながら、酢飯や具材の味付けから巻き方までを教え、巻き寿司が手軽にできることや失われつつある郷土の味を伝えた。

同部小野支部員が講師となり、8種類の具材が入った田舎巻き寿司と、5種類の具材を入れたサラダ巻き寿司、松山地方の郷土料理「しょうゆ餅」を3時間で作った。講師は「巻き寿司は崩れないよう、最初はぐっと手前にひいて巻くのがポイント」とコツを教え、参加者は2、3本ずつ巻いて練習した。具材のたまごを各自で焼いたほか、酢飯をベタつかせない方法も学んだ。

参加者は「子どもに食べさせたいと思って参加した。今まで作ったことなかったけど、巻き方や味つけのコツを教わったので、家で作りたい」と喜んだ。


講師(左)から巻き方のコツを教わる参加者

2019年11月29日金曜日

【裸麦】 裸麦の播種前に種子消毒!

病害を防ぎ安定生産へ


 JA松山市は毎年、裸麦『ハルヒメボシ』の播種が本格化する11月状中旬を前に、裸黒穂(はだかくろぼ)病などの病害による品質低下を防ぎ、安定生産につなげるために、種子消毒を行っている。

種子消毒は、当JA営農指導員などが松前町の種子センターで種子粉衣機を使い、薬剤を種子に均等にまぶす。被害が深刻な裸黒穂病は、穂が黒くなり収穫できなくなるほか、周辺の健全な穂にも感染する。さらに、感染した穂の種子を次年度に播種すると、穂が形成される際に再び黒穂となる。感染拡大を防ぐには種子消毒が有効だ。

当JAは10月中に、希望する生産者の種子を計21㌧消毒した。同月21日には、地域の生産者から麦の種子消毒や播種、麦刈りを請け負う農事法人・徳丸生産組合が4140㌔の種子を同センターに持ち込んだ。代表理事の弓立俊正さん(69)は「今後も種子消毒などの作業を請け負い、農家の負担を軽減していく」と話した。

JA松山市と徳丸生産組合が裸麦の種子消毒を行いました




2019年11月14日木曜日

【給油所】 セキュリティ強化し販売

フルサービスで携行缶給油に対応


 JA松山市の給油所はフルサービスを提供し、農機具に使うガソリンなど、携行缶給油が必要な農家などの利便性向上に一役買っている。ただ、今夏発生した京アニ放火事件の影響で、セキュリティを強化するために、購入者に販売記録の記入などを求めるようになり、戸惑う人も多く利用者の理解が欠かせない。
当JAは消防庁から要請を受け、9月から購入者に身分証の提示と使用目的、販売記録の作成を求める。

当JA川上給油所に訪れた東温市の80代の米農家は「挨拶する仲で絆があるけん、他ではなくJAを利用している。燃料の使い道も知っとるのに、販売記録を書くのは違和感がある。決まりやけん仕方ないけどね」と戸惑う。

販売記録の記入が浸透するには、時間がかかる見通しだ。当JA資材部の田所東洋志部長は「利用者に理解と協力を得ながら、販売していく」と考えを示す。


フルサービスの強みを活かして、携行缶給油をするJAの給油所

2019年11月11日月曜日

【松前】 地元産のはだか麦がたっぷり

お持ち帰り専門店「松前餃子」が美味!


 今年6月下旬にオープンした松前町筒井にある餃子のお持ち帰り専門店「松前餃子」が注目を集めている。野菜の甘みや肉の旨みを吸収した、地元産の特産「はだか麦」が入っており、プチプチとした食感が特長だ。11月16、17日には、えひめ・まつやま産業まつりにも出店する予定だ。

販売している商品は、同店特製の酢こしょうのタレによく合い、何個でも食べられる「あっさり野菜味」(18個入り540円(税込)、40個入り1080円(同))と、味噌の甘みと七味の辛さが際立つ「旨みそ味」(18個入り600円(同))だ。

 同店の責任者である大石雅士さん(45)は「町おこしをしようと、松前町商工会の青年部で商品を開発した。イベントに出店しながらピーアールし、はだか麦入りの餃子を松前町のソウルフードにしていきたい」と話す。

 営業時間は10時~18時まで。定休日は毎週月曜日。
 問い合わせは、089―909―6920。



松前町にある、地元の特産「はだか麦」入りの生餃子専門店



2019年11月8日金曜日

【JA】 まつやま環境フェアに出店

「種だんごづくり」で農業を身近に!


 JA松山市は10月26日、アイテムえひめで開かれた「環境モデル都市まつやま環境フェア2019」に、初めて出店した。好きな野菜の種を泥だんごに入れ、自宅で野菜づくりが楽しめる「種だんごづくり」を行った。農業の楽しさやおもしろさを知ってもらい、身近に感じてもらう。

同フェアは松山市と㈱エス・ピー・シーが主催し、環境への関心を高め、松山市内の低炭素化やごみの減量などを目的に開く。
当JAのブースでは、「種だんごづくり」を行い、100人以上の子どもや親子が参加した。参加者は2種類の土を混ぜて、二十日大根やカブ、ホウレンソウ、リーフレタスの中から好きな種を選んで数粒入れ、種だんごを作った。持ち帰って、プランターや庭で育てていく。

手軽に野菜づくりを体験できるとあって、子どもだけでなく、大人も童心に返って楽しんだ。参加した子どもは「野菜が好きやけん、楽しかった。早く収穫したい」と笑顔で話した。

泥だんごの中に野菜の種を入れる、「種だんご」づくり

2019年11月5日火曜日

【女性部】 秋の体育大会!

北伊予支部が優勝☆


女性部は10月23日、松山市総合コミュニティセンターで「第46回体育大会」を開いた。12支部の女性部員や役職員計298人が参加し、支部やブロックに分かれて10の競技を戦い、北伊予支部が優勝した。準優勝は明神支部、3位は久万支部に決まった

今年度から新たに始まったのは、支部対抗の競技で、スタートにある玉をバケツに入れて8人で手渡しながらゴールまで運び、最後にまる芽ちゃんを抱えてゴールする「まる芽ちゃんとゴール」。部員らはバケツから玉を落とし大慌てで運んだり、転んだりしながらゴールを目指した。
他にも、綱引きや玉入れ、箸で野菜をつかみカゴに入れて走る「野菜ゲーム」なども盛り上がった。

優勝した北伊予支部の早瀬和子支部長は「『まる芽ちゃんとゴール』は作戦を立てて競技できたし、〇×クイズでも正解者が多かったので、優勝につながったと思う」と喜んだ。



毎年、大盛り上がりの綱引き!力を合わせて引っ張ります。

2019年11月1日金曜日

【南部】 農地や環境を守ろう!

地域全体で花を育む


松山市高井町の高井農地維持保全会は毎年、環境整備の一環として、地域の子どもたちや農業者、各組織が連携し、遊休農地に景観植物を植栽している。地域全体で農地や環境を守る意識の向上や地域の活性化、地域住民との交流の場として一役買っている。
 同保全会は、国の多面的機能支払交付金を活用し、同取り組みを始めて今年で6回目になる。

10月19日には、同町の遊休農地8.5㌃に64人の子どもや地域住民が集まった。小雨が降る中、参加者は道路に面している3㌃に手際よくチューリップやビオラ、パンジーを計1020株植え付けた。同保全会は事前に、参加者が植栽した圃場の中心に白色の葉ボタン110株を使って「たかい」の花文字を作ったほか、残りの5.5㌃に菜の花を播種した。

 同保全会の代表である池水武光さん(71)は「和気あいあいと植栽ができ、子どもたちが土に触れる良い機会になった」とほほ笑んだ。

JA営農指導員(中央)に教わりながら作業する参加者

子どもや地域住民が協力して、景観植物を植栽しました

2019年10月29日火曜日

【松前】 農家のどてかぼちゃ品評会

栽培の出来栄え競う!


JA松山市の組合員で構成する愛媛県農業機械士会と㈱まさき村は、10月5日、地域農業を盛り上げようと、エミフルMASAKIで「第2回グレートパンプキンカーニバル」を開いた。目玉であるどてかぼちゃの品評会では、大きさや形の異なる色鮮やかな巨大かぼちゃが並び、約2500人の来場者を楽しませた。

松前町や伊予市、松山市、東温市の農家64人が昨年の倍近くの125点を出品した。かぼちゃの形や色、ツヤの良さや重量を競った。最重量の66.6㌔のかぼちゃが最優秀賞の松前町長賞に選ばれたほか、11人が受賞した。
主催2団体は、どてかぼちゃの栽培に挑戦してもらおうと、播種し育苗管理した350本の苗を近隣の農家などに無料で配布した。

同機械士会の福島清繁さん(74)は「大小様々なかぼちゃが並び、老若男女に楽しんでもらえた。今後も地域住民に喜んでもらえるイベントを続けていく」と意気込んだ。


大きさや形が様々などてかぼちゃを楽しむ来場者


2019年10月21日月曜日

【JA】 味くらべを楽しんで!

新米定期貯金が登場


JA松山市が10月31日まで取り扱っている、「新米味くらべ定期貯金」が好評だ。組合員限定の1年定期で、50万円一口につき、愛媛県産の新米1㌔をプレゼントする。注目度の高い、県のオリジナル新品種「ひめの凜」など3品種を用意する。当JAは、いろいろな品種の米を食べて味の違いを楽しんでもらいたい考えだ。

 プレゼントする新米は、つやがあり、華やかな香りが特徴で、今年初出荷を迎える県のオリジナル品種「ひめの凜」や、当JA管内産の久万高原清流米「コシヒカリ」と「あきたこまち」の3品種。契約者が好きな品種を選ぶ。新米ができる時期に渡す予定だ。

 当JA金融推進部は「昨年、久万高原清流米をプレゼントする定期が好評だった。今年は、愛媛県のオリジナル品種がデビューしたので、組合員や地域住民に新しい米を知って、味わってもらえたら」と話す。




愛媛県産の新米をプレゼントする定期貯金が発売中です!

2019年10月18日金曜日

【小野】 害獣から野菜を守ろう!

ピーマンを多品種栽培


松山市小野地区の川本雄二さん(60)は、獣害を防ごうとピーマンを栽培している。これまで多品目の野菜を栽培してきたが、ピーマンだけ害獣の被害がなかったことに着目。珍しくて需要の高いパプリカや通常の3倍の大きさになるジャンボピーマンなら産直市でも販売できると考え、多品種を栽培する。

 川本さんは、トマトやナスなどを栽培していたが、サルやシカなどの食害に遭い、収穫まで至らなかった。「ピーマンは苦いけん、被害がなかった。ピーマンならこの地域で育てられる」と、JA松山市の○久久万高原ピーマン部会員として久万高原町の畑野川地区でピーマンを栽培していた経験を活かし、8年前から本格的に栽培を始めた。

 川本さんはこれまで、13品種のピーマンやパプリカを栽培。今年度は4品種を10㌃で栽培し、11月末にかけて当JAや産直市に出荷する。




土づくりにこだわり、色つやが良くうま味のあるピーマンを育てます

2019年10月15日火曜日

【松山生協】 電子マネー導入

キャッシュレスでポイント還元へ


消費増税に合わせて始まる「キャッシュレス・消費者還元事業」の加盟店登録をしたJA松山市の子会社である㈱松山生協が導入した、電子マネー付きの「I・YOu(アイ・ユー)カード」が好評だ。1ヵ月ほどで1,800人が利用している(9月15日時点)。同社は5㌫のポイントを還元する予定で、ポイント還元や利便性の良さから、今後も利用者が増える見通しだ。

同事業は国が10月1日の消費税引き上げから来年6月末までの間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援する。

同社は7月23日の斎院店を皮切りに、全18店舗のうち、インターネット環境が整った14店舗に電子マネー対応のレジや入金機を導入した。カードは、事前に現金をチャージして、支払う「プリペイド型」で、これまでのポイントカードと同様に、ポイントも貯まるため、新しいカードに切り替えたり、新規で登録したりと、利用者が増えている。





14店舗の松山生協で電子マネーを導入しています

2019年10月10日木曜日

【JA】 トビイロウンカ巡回調査

早期の防除徹底へ


水稲の害虫「トビイロウンカ」の記録的な発生を受け、JA松山市は行政機関と巡回調査を行い、出穂期と仕上げ防除(カメムシとの同時防除)を徹底することを確認した。9月下旬以降に刈り取りを控える圃場では坪枯れの被害が発生しており、今後はさらに拡大する恐れがあるため、生産者に防除の徹底を周知し、収量・品質の低下を防ぐ。

 トビイロウンカはユーラシア大陸ら飛来し、株元で増殖を繰り返して大量発生する。茎から養分を吸って稲を弱らせ、坪状に株を枯らし、収穫できなくなる。
  8月下旬と9月中旬の調査では、稲の株元についたトビイロウンカをバットに払い落とした。多数の圃場で防除基準を超えるほどの発生を確認。早急な対策が必要と判断し、広報誌や回覧などで生産者への周知と防除の徹底を図る。当JA営農販売部は「早期防除の徹底を生産者に呼びかけ、被害を最小限に抑えていきたい」と話す。

稲の株元についた「トビイロウンカ」をバッドに払い落とすJA営農指導員

2019年10月7日月曜日

【トマト部会】 ミストで夏場適温へ

トマトのハウスに「細霧冷房システム」導入


○久久万高原トマト部会の一部の生産者は今年度、夏場のハウス内の高温による生育不良を防ぐため、頭上からミスト状の水を散布する「細霧冷房システム」を試験導入し、手応えを感じている。栽培適温の25~30度に近づけることで裂果などが少なくなり、労力軽減にもつながっている。JA松山市は夏場の高温を考慮し、部会での導入を検討する。

 夏場になるとハウス内は昼間40度を超えるほど高温になり、着花不良や肥大不足、裂果などが発生し、収量や品質が低下してしまう。対策として現在、生産者は自走式などの機械で水を散布し、温度を下げている。
同システムは、畝の頭上に配管を通し、2㍍四方にミスト状の水を散布できるノズルを設置し、設定した気温や時間になると自動で稼働し、ハウス内の温度を下げる。気温が上昇し始める梅雨明け後から8月末にかけて使う。

 今年から同システムを導入した畑野川地区の西岡忠彦さん(58)は、ハウス6棟全てに、1.5㍍おきに4口のノズルをおよそ540個設置する。30分ごとに30秒稼働させ、計100Lを散布。天候に合わせて、1日10~20回行う。
西岡さんはこれまで、タンク付き防除機で散水していたが、降雨後の日照りによるしおれや病気、裂果、着果不良が発生していた。今年はいずれも発生が少なく、9月に入ってからの10日間で、昨年より3倍近い量を収穫できた。「機械での散布は体力的にきつく、時間がかかっていた。細霧冷房システムは温度を下げ、湿度も保て、他の管理作業もできる」と手応えを感じる。

 ただ、ポンプや配管、ノズルを設置すると、10㌃当たりおよそ150万円(税込)の費用がかかることが課題。当JAは「久万高原町と連携して将来的には半額を助成し、生産者の負担を軽減していきたい」と話す。



ミスト状の水を散布し、トマトのハウス内の温度を下げる「細霧冷房システム」

2019年10月4日金曜日

【JA】 大学生が産直市で実習

消費者に寄り添った販売を学ぶ


 JA松山市の福音寺青空市は8月下旬、神奈川大学人間科学部3回生の上田郁純(かいと)さん(22)を実習生として受け入れた。上田さんは、地産地消や6次産業化に興味があり実習を希望し、商品の陳列などを通して消費者に寄り添った販売方法などを学んだ。

当日は、陳列台に並んだ野菜や果物を消費者が買いやすいよう手前に陳列するなど工夫し、皮が軟らかいナスなどはこすれると傷みが早いため、より丁寧に扱うことに注意した。 
他にも、事前に考えてきた「売れ筋の商品は何か」「6次産業化の利点や大変なこと」などの10項目の質問をし、同青空市の黒川盛茂主任が答えた。

上田さんは「加工することで鮮度が落ちてしまうため、6次産業化が進んでいない現状や課題を教わった。将来は野菜を栽培するだけでなく、加工から販売まで挑戦したい。6次産業化を実現させ、地域活性化や農家の所得アップにつながる糸口になれれば」と意気込んだ。




福音寺青空市で実習に励んだ上田さん(右)

2019年10月2日水曜日

【女性部】 女性部が生活研修会で交流

料理や体操で健康づくり


 JA松山市の女性部は8月29日、JA愛媛厚生連で生活研修会を開いた。管理栄養士の後藤昌栄さんが講師となり、夏野菜を使って調理し味わったほか、健康な生活を送るために簡単にできる体操を学んだ。健康づくりや女性部活動の活性化、部員同士の交流につなげていく。

メニューは「なすと豚ばらのそうめん」「きゅうりの煮びたし」「トマトと干しえびの中華サラダ」「メロンゼリー」の4品。生活委員など12支部22人が6班に分かれて手際よく調理し、1時間で完成させた。部員は「きゅうりを栽培しよるけど、煮びたしは初めて作った。柔らかくておいしい」とほほ笑んだ。

体操の時間には、膝が外向きに曲がるО脚などを予防・改善するために、壁に手をついてアキレス腱を伸ばすストレッチをした。また、誤嚥(ごえん)性肺炎の予防を目指し、喉の筋肉を鍛える体操をした。




交流を楽しみながら、手際よく調理する女性部員

2019年9月30日月曜日

【農業塾】 秋冬野菜の定植や播種

収穫に向けて管理努める


 第5回の農業塾は9月5日、松山市生石町の圃場で開き、塾生12人は各自が栽培するスペースに白菜や大根などの好きな秋冬野菜の定植や播種をした。11月頃からの収穫を目指し、間引きや除草、潅水などの基本管理を徹底していく。

ブロッコリーとキャベツは、塾生が8月上旬に播種し、JA松山市高井育苗センターが育苗管理した苗を定植した。
塾生は、くわを使って土と基肥を混ぜて畝を立て、地温・雑草を抑制する効果がある銀黒マルチを二人一組となって手張りした。その後、設計図を見ながら株間や条間の間隔をメジャーで測り定植したほか、発芽不良を防ぐために深播きにならないよう注意しながら播種した。

塾生の木下博之さんは「家ではプランターで野菜を栽培しよるけど、種から育てるのは初めて。本当に発芽するのか不安だけど、今後の生成長が楽しみ」とほほ笑んだ。

各自が栽培するスペースでブロッコリーの苗を定植する塾生

2019年9月27日金曜日

【JA】 JAが地域を支える

防災訓練に食材提供


JA松山市と子会社の㈱松山生協は防災の日にあたる9月1日、南海トラフ地震を想定した松山市素鵞(そが)地区の防災訓練に、炊き出し用の食材を提供した。同地区から要望があり、カレーライスに使う米と野菜を用意した。当JAは大規模災害時にも食材などの救援物資を提供し、地域を支えていく考えだ。

 当JAは管内産の米『キヌヒカリ』60㌔を、松山生協はジャガイモとニンジン、タマネギ計55㌔分を提供した。当JAの岡田明夫専務は「地元に根づいたJAとして松山生協とともに、組織の強みである米や野菜などの“食”で協力していきたい」と考えを示す。

 炊き出し訓練では、同地区の女性防火クラブが拓南中学校の生徒や防災士と協力してカレーを作った。同地区連合自主防災会の防災士会長である泉治雄さん(72)は「JA松山市と松山生協が快く食材を提供してくれた。今後は協定を結ぶなどして、大規模災害時にも協力してもらえるとありがたい」と話す。


JA松山市と松山生協の食材を使って、カレーを作る地域の女性

2019年9月17日火曜日

【トマト部会】 安心・安全を届ける

久万高原トマト出荷続々


県内有数のトマト産地であるJA松山市管内の久万高原町で、夏秋トマトの出荷が続いている。霜が降りる11月下旬にかけて、県内や四国、京阪神方面に1280㌧(前年対比101.6㌫)の出荷を見込む。

 当JA○久久万高原トマト部会は、同町の89人がおよそ16㌶で『桃太郎エイト』『桃太郎サニー』『桃太郎ワンダー』『桃太郎セレクト』を栽培する。愛媛県が定めた基準よりも農薬・化学肥料ともに3割以上減らして栽培する「エコえひめ」の認証を受け、安心・安全なトマトを消費者に届けている。
 今年産は1段花房の肥大が進まず、昨年の同時期に比べると出荷量が1割ほど少ない。

 生産者が出荷したトマトは、選果場のベテラン作業員が傷や病気の有無などを目視で確認した後、自動色別形状選別機で色や形、大きさを52通りに分け、品質の統一を徹底している。


傷や病気の有無を目視で確認するベテラン作業員

2019年9月13日金曜日

【西日本】豪雨支援 西日本豪雨の復興願う

JAを越え組合員が物的支援


 復興の力になりたい―JA松山市石井地区で米や自家野菜を栽培する80代の男性組合員は、昨夏の西日本豪雨で甚大な被害を受けたJAえひめ南に、土のう袋181枚とペール缶7つを贈った。豪雨からの早期復旧を願うほか、台風や水害時などにも役立ててもらう。

 きっかけは、JA松山市の組合員が昔仕事で通った場所が被災している映像や、地元の高校生が土のう作りに励む姿をテレビで見て、「力になりたい」という思いが強くなったからだ。

 8月17日には、JAえひめ南の職員や同JAのみかんボランティアセンターに集まったボランティア10人が、宇和島市内で土のう作りに汗を流した。ペール缶の内側に土のう袋を入れ、袋の上部を缶に引っ掛けて袋を自立させ、一人ひとりがスムーズに土を入れた。
JAえひめ南は「心温まる支援に感謝し、早期復旧のために活用していく」と話す。

JA松山市の組合員が贈った土のう袋やペール缶を使い、土のうを作るボランティア


2019年9月11日水曜日

【独自米】 ニーズの高い米栽培へ

独自米を全量買い取り 


JA松山市は、生産者がJA出荷する米を全量買い取り、卸売業者に独自米として、直接、販売している。今後も業者と情報共有をしながら、消費動向を踏まえた品種を栽培し、有利販売につなげていく。さらに、出荷量を確保し、農家所得の向上を目指す考えだ。
 当JA管内では、『一般米』『特別栽培米』『久万高原清流米』の3タイプを栽培している。今年度は8万7100袋(1袋30㌔・前年対比104%)を出荷する予定だ。

 8月23日には本所で、販売促進会議を開き、生産部会役員や取引業者4社、当JA役職員など計31人が、米の情勢報告や産地の生育状況などの情報交換をした。
 生産者は「資材費が高騰しているので、販売価格をある程度決めてもらえるなら、それに合わせた資材を使い、栽培体系を見直すなど、農家とJAも努力していきたい」と話した。


意見交換をする生産部会の役員ら(左)


2019年9月9日月曜日

【興居島】 農業や暮らしを後押し!

「1日オートパル」を開く


 JA松山市興居島支所とJAえひめエネルギー㈱オートパル松山は8月23日、同支所で「1日オートパル」を開いた。柑橘栽培に必要な軽トラックなどの貨物自動車を無料点検するなどし、組合員や地域住民の農業や暮らしを応援する。
同社は国内全メーカーの新車・中古車を取り扱うほか、車検や整備も行う。同取り組みは、島内に車を点検整備する整備工場がないため、同支所が生産者の利便性の向上につなげようと、8年前に同社に依頼し、毎年開いている。

当日は、25組の生産者などが貨物自動車や乗用車を同支所に持ち込んだ。同社の職員4人が車両の使用状況や状態を見て無料点検するほか、格安でエンジンオイルを交換した。また、軽トラックの試乗車も用意した。

 訪れた小池真悟さんは「車を整備しようと思ったら、市内に行くために時間もお金もかかるので助かる」と話した。

生産者に点検結果を説明するオートパル松山(右)

2019年9月6日金曜日

【営農】 労力軽減と農業生産の拡大へ

ヘリ防除で営農支援


 生産者の労力軽減や農業生産の拡大につなげようと、JA松山市は7月下旬から9月上旬にかけて、無人ヘリコプターを使って水稲の病害虫防除を行った。高齢化や、兼業農家の増加で同事業の利用が増えており、今年度は小野・北伊予・松前・川上地区の希望する480戸、377.9㌶(前年比104.9%)を防除した。

 ヘリ防除は、オペレーターの資格を持つ組合員と当JAの職員3人がヘリを遠隔操作し、安全や環境に配慮しながら薬剤を散布する。水稲の品質や収量を低下させるいもち病やカメムシ類などの病害虫の発生を抑える。個人が動噴散布機で防除すると2人以上の人手が必要であるほか、10㌃当たりおよそ15分かかるが、ヘリ防除の場合は2分程度で防除できる。

 当JA営農指導員は「今後事業を拡大していくには、近隣住民の理解が必要だ。農家の労力軽減に貢献していく」と話した。

無人ヘリコプターを遠隔操作し、水稲の病害虫防除をします


2019年9月4日水曜日

【女性部】 女性部が購買研修会開く

エーコープマーク品を学ぶ


 JA松山市女性部は8月21日、本所で女性部購買研修会を開き、購買委員など11支部34人が出席した。安全・安心で品質の高い商品であるエ―コープマーク品を学び、今後、各家庭や支部活動で活用していく。

 同マーク品は、JAグループが品質を保証するプライベートブランド品のこと。国内産の原材料を優先的に使い、食品添加物は極力減らすほか、環境に配慮して商品を開発している。
当日は、同マーク品を製造するメーカー7社が自社製品の特徴や使い方、調理方法などを説明した。その後、部員は各ブースを巡回しながら、きゅうりの漬物の食べ比べや、かつおだしを使ったおすましなどを試食したり、カッパを着用し性能を実感したりして、3時間研修した。

購買委員長の正岡博美さんは「商品の説明を聞いて、こんな使い方もあったのかと驚きがあった。今後、さらに活用していきたい」と話した。


品質の高いエーコープマーク品を学ぶ女性部員

2019年9月2日月曜日

【南部】 JAらしさでつながる輪

会話のきっかけに「野菜」づくり


JA松山市南部出張所は4年前から、出張所前などにある花壇で野菜を育て、来店者との会話のきっかけづくりを行っている。今年植えたマスクメロンは順調に生育し、来店者からも好評だ。ガーデニングや畑をしている人からは「来年育ててみたいけん、種を残してほしい」と声があがったほど。会話だけでなく、栽培のきっかけにもなり、JAらしいつながりの輪が広がっている。

この取り組みは、同出張所の宮内圭三所長が、来店者に「緑」を感じてもらえるよう、花壇に芝生を植えたのが始まりで、野菜も育てるようになった。これまでに、松山長なすやスイカなどを栽培。今年は入所2年目の杉田美栄職員が5月上旬、マスクメロン4株などを定植。「珍しさもあり、来店者と『きれいな網目やね。おいしくなるか楽しみやね』と盛り上がった」と話す。

宮内所長は「JAらしい取り組みで、身近に感じてもらえる出張所にしていきたい」と話す。


支所前に植えたマスクメロン

2019年8月30日金曜日

【徳丸】 地域を盛り上げ、地域文化を次世代へとつなぐ

「徳丸一座」祭りでむら芝居を披露!


徳丸むら芝居実行委員会「徳丸一座」は毎年8月2日に、松前町徳丸の高忍日賣(たかおしひめ)神社で江戸時代から続く「虫干祭(むしぼしさい)」で奉納むら芝居を披露している。同町や地域住民と協力して公演し、今年で24回目。地域おこしや地域の文化継承に一役買っている。

虫干祭とは、神様の御衣や調度品などを虫干しするとともに、心の罪や汚れといった「ムシ」を干して、祓い清める祭りだ。
 同一座は、大正時代から祭りでむら芝居を演じてきたが、昭和47年から途絶えていた。むら芝居を復活させ、地域文化を守り次世代につなぐほか、地域を盛り上げようと平成7年に再旗揚げした。現在は、座長の八城秀樹さんを筆頭に同町徳丸出身の10~60代の男女33人の団員で構成する。祭りに向け、2ヶ月前から稽古を重ねてきた。

当日は、神社境内の特設芝居小屋で人情時代劇「一本刀土俵入り」を全3幕90分上演した。祭りの目玉であるむら芝居を観ようと、多くの地域住民でにぎわった。
「一本刀土俵入り」は、劇作家であり小説家でもある長谷川伸さん原作。相撲の親方に見放され一文無しとなった下級力士・駒形(こまがた)の茂兵衛(もへえ)に、酌婦(しゃくふ)お蔦(つた)は櫛(くし)やかんざし、金を与えて励ます。 10年後、お蔦は夫が賭場でいかさまをして追われるが、ヤクザとなった茂兵衛が恩返しに助けるという物語だ。
同委員会の委員長である徳田唯純(ただずみ)さんは「むら芝居を楽しみにしてくれている人がいる。地域が一丸となって祭りを盛り上げ、今後も続けていく」と意気込んだ。
 祭りは他にも、神事が執り行われたほか、茅(ち)の輪くぐりやヒナ形のお祓い、ジュースやかき氷などの露店、地域住民によるバンド演奏や日本舞踊、カラオケなどの余興があった。

虫干祭で人情時代劇「一本刀土俵入り」を演じる徳丸一座


2019年8月28日水曜日

【興居島】今年で18回目

夏まつりが地域を元気に!

JA松山市の興居島支所は8月3日、同支所で毎年恒例の夏まつりを開いた。理事や各組織・部会などと連携して開き、今年で18回目。地域住民の交流や地域の活性化を目指す。昨年は西日本豪雨の影響で中止したが、今年は無事復活した。

 今年初めて「くじ付きもちまき」を行ったほか、当JA花き部会の生産者が栽培したマリーゴールドとマツバボタンの無料配布や、久万高原町産のトマトや、シンテッポウユリの販売、ビンゴ大会、子会社の㈱松山生協がウインナーやポテトなどを販売した。また、毎年大好評の女性部が地元産の食材を使って手作りするところてんやたこ飯、マドレーヌなどは、まつり3日前から準備し、当日は多くの来場者が買い求めた。

 訪れた人は「今年は無事開催できて良かった。地域住民が集まって楽しめるのは、少しずつ復興が進んでいる証やね」とほほ笑んだ。

女性部員手作りの品が毎年大好評の興居島支所まつり

2019年8月23日金曜日

【JA】 全国うまい果実付き!

ジューシーな夏まるかじり定期貯金


 JA松山市は8月30日にかけて、全国北から南のおいしい果物を選べる「ジューシーな夏まるかじり定期貯金」を取り扱っている。組合員限定の3年定期で、一口100万円以上の契約者が対象。4000口に達し次第終了する。旬の時期に自宅に果物を届けるほか、プレゼントも用意するのは初の試み。定期を通し、食と農への関心を高めてもらう。

 プレゼントする果実は、北海道産の「らいでんメロン」や長野県産の「ピオーネ」「シャインマスカット」、鹿児島・愛媛県産の「マンゴー」など、加工品を含む7つ。この中から、100万円一口につき、好きな果物を一つ選べる。10月下旬も旬の時期にかけて、届ける予定だ。

 また、2年後には窓口でゼリーまたは松山生協の商品券を、さらに、満期時に来店して定期を継続する人には、管内で栽培された久万高原清流米または同商品券をプレゼントする。


地域の果実の味を楽しめる定期貯金


2019年8月21日水曜日

【農業経営】 松山長なす害虫対策

生物的防除を試験導入


 JA松山市は、農業経営の実証圃で松山長なすの害虫対策として、天敵を利用した「生物的防除」の有効性を検証している。果実を傷つけ品質低下を招く害虫「ミナミキイロアザミウマ」の天敵「スワルスキーカブリダニ」を試験的に導入。アザミウマは薬剤抵抗性が高いため、今後の新たな防除策の一つとして生物的防除を検討する。

 実証圃では今年度、需要の高い松山長なすの出荷に貢献するとともに、生物的防除を試験的に行う。天敵のスワルスキーカブリダニ(スワルスキープラス)は、10㌃当たり100~200パック(250匹/パック)を梅雨前に株に吊るす。吸汁による品質低下を防ぎ、防除回数の減少による労力軽減、環境への配慮を検討する。

 当JAは今後、新たな仕立て方の検証試験を行う予定。「防除体系や労力、費用を考慮し、効果を見ながら検討していきたい」と話す。


害虫「アザミウマ」の天敵が入ったパックを松山長なすの
株に吊り下げ、生物的防除の有効性を検証しています

2019年8月19日月曜日

【茄子部会】 松山長なす出荷最盛

郷土野菜を県内外に80㌧


 松山長なすの県内有数の産地である、JA松山市管内で7月下旬から8月にかけて、松山長なすの出荷最盛期を迎えている。皮が薄くて実もやわらかく甘味のある仕上がり。11月下旬にかけて、県内や関西方面におよそ80㌧(前年比118㌫)の出荷を見込む。

 当JA茄子部会は、松山市・松前町・東温市の50人がおよそ2.2㌶で、『庄屋大長(しょうやおおなが)』という品種を栽培している。今年産は、4月上旬と5月上旬の寒さにより生育が停滞し、梅雨入り以降の日照不足の影響で花数が少なく生育は遅れ気味だ。病害虫の発生は少ないほか、生産者の早期の追肥や適期収穫など徹底した管理により、良質な松山長なすの出荷につながっている。

 松山市福角町の岡本勝(まさる)さん(64)は7㌃に220株を定植し、一文字仕立てで栽培する。追肥や潅水を適期に行い、真っ直ぐな松山長なすを出荷する。11月上旬にかけて、4㌧を出荷する予定だ。


「今年はよくできた」と収穫に汗を流す岡本さん

2019年8月15日木曜日

【枝豆部会】 最盛期は「父の日」「海の日」

県内最大産地でエダマメ出荷続く


 県内最大のエダマメ産地である、JA松山市管内でエダマメの出荷が続いている。最盛期は、需要期の「父の日」と「海の日」。実入りが良く、良食味に仕上がっている。9月中旬にかけて、地元や京阪神市場に、昨年同様35㌧の出荷を見込む。

 今年産は梅雨入りまでは高温少雨で開花が遅れ、莢の肥大も悪く収穫が遅れていた。梅雨以降は日照不足の影響で実の太りにばらつきがあり、莢の色も薄いが、生育は回復しており莢の付き具合は概ね平年並みである。
 当JA枝豆部会は、30~80代の42人がおよそ7.5㌶で、『初だるま』『福だるま』『サヤムスメ』『えぞみどり』という品種を栽培している。

 就農5年目の小林裕之さん(40)は、松前町中川原でエダマメを1㌶栽培する。「今年もおいしくできた。塩ゆでにし、少し冷めると風味がたってさらにおいしい」とほほ笑む。9月中旬にかけて、およそ8㌧を出荷する予定だ。


エダマメの収穫に汗を流す小林さん


2019年8月13日火曜日

【中川原】 ズームイン中川原

夏の祭典を彩る町の花「ひまわり」


 松前町の花「ひまわり」で地域を彩ろうー。休耕田をなくそうと、同町中川原地区は毎年、地域住民とひまわりを育て、祭りを開いている。中川原生産組合が始めたこの取り組みは、今年で20回目を迎え、町や地域住民も協力する恒例行事となった。7月28日の祭りには1万5,000本の大輪が咲き誇り、見頃を迎えた。

 ひまわり畑は、ひょこたん池公園付近の4ヵ所の圃場計38㌃。同組合が5月下旬に種を播き、6月上旬に子どもやお年寄り計150人が定植した。同組合が除草や排水対策をしながら管理してきた。ひまわりを楽しんだ後は、同町が種から油を採取し、バイオエネルギーとして活用する。

 当日は、ひまわりの写生大会やバザー、水上ステージでの演奏会、魚のつかみ取りなども行った。区長の大政庸久(つねひさ)さんは「祭りに合わせて、松前町の花であるひまわりを皆で育てている。今年もきれいに咲いた」とほほ笑む。



ひまわり畑に訪れ、楽しむ人たち


2019年8月9日金曜日

【営農】 管内生産者が活躍!

表彰式や贈呈式で受賞


 JA愛媛野菜生産者組織協議会は6月20日、松山市安城寺町にある㈱えひめ飲料で「第44回通常総会」を開いた。2018年度の野菜生産改善共進会の表彰式や、感謝状の贈呈式などが行われ、JA松山市管内の生産者8人が表彰された。

 2018年度の野菜生産改善共進会の表彰式では、県知事賞の一寸蚕豆の部に、重川唯男(ただお)さん(岡田)が輝いた。栽培面積の広さや10㌃当たりの収量と品質の良さが評価された。 県本部長賞には、一寸蚕豆の部で豊田年秋さん(松前)、キャベツの部で今岡正則さん(味生)、白ねぎの部で八束理恵さん(北伊予)が選ばれた。

協議会会長賞には、一寸蚕豆の部で池内静雄さん(岡田)、キャベツの部で林輝俊さん(味生)、白ねぎの部で大北平太さん(川上)が受賞した。
 感謝状の贈呈式では、長年、当JA蚕豆部会長や同協議会の一寸蚕豆部会長を務め、地域農業の振興に貢献したとして、瀧本久志さん(久枝)が受け取った。



一寸蚕豆の部で県知事賞に輝いた重川さん


2019年8月7日水曜日

【JA】 管内の夏野菜をピーアール

ビアガーデンで試食宣伝!


JA松山市とJA愛媛野菜生産者組織協議会は7月18日、リジェール松山の屋上ビアガーデンで夏野菜の試食宣伝会を開いた。管内で栽培された農産物を知ってもらい、消費拡大につなげようと、久万高原町のトマトとピーマン、まつやま農林水産物ブランドに認定されている松山長なすを計17㌔使い、3品を振る舞った。

今年で3回目となる同イベントは、県下の9JAが連携し、5月9日から9月5日までの9日間、リレー形式で愛媛の農産物をピーアールする。

当日は、みじん切りにしたピーマンとチーズ、片栗粉をごはんに混ぜて焼いた「久万高原ピーマンライス」と「久万高原トマトのスライス」、「松山長なすの油焼きちりめんひしおのせ」を250食ずつ用意した。当JA役職員などがピーアールしながら来店客に手渡し、2時間で配り終えるほど人気だった。
試食した人は「おいしい。家でも同じように作ってみたい」とほほ笑んだ。


試食を提供するJA松山市の職員ら


2019年8月5日月曜日

【小野】 女性部活動が活発!

手芸で交流を図る


女性部小野支部の手芸グループ「はなみずき」は7月17日、小野支所でメンバー同士の交流や指先を使うことによる健康づくりを目的に、洗濯ばさみで猫のカーテン留めを作った。支所まつりなどで作品を展示・販売し、活動をピーアールする。

メンバー14人は、伸縮性のある布を2枚重ねて、型紙を使い猫型に手縫いしていく。布を裏返して体の部分に洗濯ばさみを入れ、ワタを詰めて立体的に仕上げ、モールを入れたしっぽとビーズで作った首輪を縫いつけて完成させる。
メンバーの池田正美さんの指導のもと、メンバー同士で教え合いながら、2時間で一つを完成させた。メンバーは「猫の耳をとんがらせることが難しかった。家に帰ってから二つ目でリベンジしたい」と話した。

同グループはほぼ毎月活動し、来月は人形のブローチを作る予定だ。



メンバー同士で教え合いながら、猫のカーテン留めを作りました

洗濯ばさみで作る猫のカーテン留め




2019年8月2日金曜日

【女性部】 子持ち高菜に挑戦!

女性部が珍しい野菜を栽培


女性部は7月25日、JA松山市の本所で営農研修会を開いた。営農委員など10支部26人が出席した。毎年、部員に新しい作物や品種に興味を持ってもらおうと、研修品目を決めて同研修会で栽培方法などを学ぶ。

6月中旬に行った営農委員会で、栽培に挑戦する品目を子持ち高菜『早生祝蕾』に決定。高菜の一種で葉だけでなく、蕾の形に似たわき芽も食べられるのが特徴だ。

同研修会では、当JA営農指導員がパワーポイントを使って、子持ち高菜などの秋冬野菜の肥培管理や調理方法などを説明した。指導員は「中耕と適期の追肥や潅水を行い、根を張らせることが大切」と呼びかけた。10月5日に定植し、12月上旬から来年1月上旬に収穫する予定だ。石井支部の清水国香さんは「初めて聞いた野菜でどんな味がするのか、栽培するのが楽しみ」とほほ笑んだ。


子持ち高菜『早生祝蕾』の栽培方法などを学びました 
今年度の研修品目である子持ち高菜『早生祝蕾』


2019年7月31日水曜日

【農業塾】松山長なす良質生産へ

「一芽切り返し剪定」を学ぶ

第3回の農業塾は7月4日、JA松山市の営農センターと松山市生石町の圃場で開き、松山長なすの整枝と剪定をしたほか、各自が栽培する夏野菜の収穫や整枝、除草などを行った。また、9月上旬に植えるキャベツや大根などの秋冬野菜の栽培計画と品目の選定方法を学んだ。

塾生13人は、良質な松山長なすを安定して長期間収穫するために、収穫と同時に枝元の一芽を残して剪定する「一芽切り返し剪定」を学んだ。塾生は当JA営農指導員から剪定する枝や位置などを教わりながら作業した。今後、収穫が続く9月末まで、一芽切り返し剪定を繰り返し行っていく。

塾生の芳野亜季さんは「農業塾で学んだことを復習しながら、家でもトマトとナス、トウモロコシを栽培している。一芽切り返し剪定は難しかったけど、やりながら覚えていきたい」と意気込んだ。

JA営農指導員(右)に「一芽切り返し剪定」を学ぶ塾生

2019年7月16日火曜日

【トマト部会】 「農の匠」活動盛ん!

出荷前に匠が若手に指導


JA松山市が昨年度から取り組む、熟練農家が生産部会の新規栽培者などに栽培技術を伝承する「農の匠」の活動が盛んだ。

久万高原トマト部会は6月14日、同月下旬から始まる出荷を目前に、今年度2回目の圃場巡回を行った。匠の中嶋豊さん(68)と大野弘(ひろむ)さん(80)、当JA営農指導員が2班に分かれて、新規就農者や経験の浅い生産者の圃場で生育状況の確認や、防除や潅水のタイミングを指導した。

8人の圃場を巡回した匠は「適期の管理と栽培指針に沿った栽培ができているか確認した。若手は丁寧に栽培していて、頼もしい」と話した。

就農1年目の久万高原町下畑野川の升田準二さん(46)は「毎日が試行錯誤のため、圃場を見てもらえるのはありがたい。今後は肥料を適期に適量を施し、収穫が終わるまで樹勢を維持していく」と意気込んだ。


新規栽培者にアドバイスをする「農の匠」の大野さん(右)

2019年7月11日木曜日

【拓南】 青壮年部が田植え請負 

俺たちが地域農業を守る!


 青壮年部拓南支部は、およそ40年前から地域の田植えを請け負っている。今年度は5~6月の4日間で、およそ1.2㌶の水田で田植えを行った。景観を守り、地域農業の維持に一役買う。

 きっかけは、同地区の農家が「田植え機は高額だが、使うのは年1回。個々で購入するのはもったいない」と、支部員が所有する田植え機を使って請け負うようになったことだ。

依頼する農家は田植え機を持っていないほか、高齢化により作業の省力化を目指して同支部へ委託している。15年前から委託している村井喬(たかし)さんは「田植えは、まっすぐ植えることや隅まで植えるなど、難しく技術が必要。青壮年部はきちんとやってくれるので助かる」と話す。

 同支部長の泉治雄さん(72)は「請け負う組織がなければ農地がなくなり、宅地化してしまう。市街地の中にある農地を守ることは、水害を防ぐことにもつながる」と地域農業の役割を話す。


農地や景観を守るため、田植えを請け負う青壮年部拓南支部

2019年7月8日月曜日

【茄子部会】 松山長なす良質出荷へ

県内・関西へ90㌧出荷


 茄子部会は6月5日、良質出荷につなげようと圃場巡回とJA松山市の営農センターで出荷協議会を行い、部会員の意識統一を図った。5月中旬から出荷が始まっており、12月上旬までに県内と関西方面に90㌧(前年比117.9㌫)を出荷し、2600万円の販売高を目指す。

 同部会は13支部の49人が216.4㌃で『松山長なす』を栽培する。
今年産は4月上旬と5月上旬の寒さにより一部で生育が停滞したが、病害虫の発生が少なく順調に生育している。

 当日は、当JA営農指導員とともに久米・小野・北伊予地区の部会員3人の圃場で、生育状況や病害虫の有無、防除や潅水などの今後の管理を確認したほか、出荷協議会では等階級などの出荷規格や荷造り時の注意点などを共有した。

 川端正仁部会長(69)は「圃場や天候によって管理方法が変わってくる。適期の管理を心掛け、良質出荷につなげる」と意気込んだ。

生育状況や病害虫の有無を確認する茄子部会員ら


2019年7月4日木曜日

【拓南】 田んぼで運動会

走り回って泥だらけ!


 子どもたちに泥遊びを楽しんでもらおうと、松山市立花の泉治雄さん(72)は毎年、田植え前の田んぼを提供し、うなぎのつかみ取りなどを行う「どろんこ運動会」を開いている。現在は主催を素鵞(そが)公民館に移しており、今年で16回目。自然を感じながら、田んぼの中を走り回れるよう、地域が協力し運動会を行う。

 6月2日に松山市立花の田んぼ5アールに子どもおよそ100人が集まった。子どもたちは体につけた紐を奪い合う「しっぽ取りゲーム」などをして田んぼの中を走り回ったほか、「うなぎのつかみ取り」では、田んぼに放ったうなぎおよそ100匹のつかみ取りにチャレンジした。
参加した山﨑兼嗣(かねつぐ)くん(8)は「うなぎを4匹つかまえた。お母さんにさばいてもらって食べる」と笑顔で話した。

 泉さんは「松山で泥遊びのイベントは少ないと思う。普段泥だらけになると怒られるけど、年1回は思う存分、楽しんで」と笑う。


泥だらけになりながら、うなぎをつかまえる子どもたち

2019年7月1日月曜日

【JA】 体力をつけて若返ろう!

小野地区で健康体へ


 JA愛媛厚生連の「健康増進特別指定地区」に選ばれた、JA松山市の小野地区で5月30日、第1回目の活動が始まった。今年度のテーマは「体力」。60歳以上の組合員や地域住民でつくる若返り倶楽部のメンバーが、体力測定を行って自身の体力・運動能力を把握した。今後、月1回の活動を通し、バランスの良い体力を身につけ健康増進を目指す。

 同倶楽部のメンバーは、JA松山市の女性部の小野・川上支部や地域住民など、計52人の女性。年間ごとに「体力」「知力」「気力」とテーマを決め、2021年度まで3年間活動する。今年度は、オリジナル体操や骨密度測定、料理教室などを行う。

 同日の体力測定では、長座体前屈や上体起こし、握力など7種目を行った。
参加者は「普段から農作業で体を動かし、食事にも気をつけている。活動を通して、これからどれだけ体力がつくか楽しみ」と話した。


上体起こしなど体力測定に汗を流すメンバー

2019年6月28日金曜日

【岡田】 岡田支所が完成!

よりよい店舗づくりへ


 JA松山市の岡田支所は店舗の老朽化に伴い、昨年11月から建て替え工事を進め、今年5月13日から新店舗で営業を開始している。組合員や地域住民の利便性の向上に努め、よりよい店舗づくりを目指していく。

敷地面積は以前と同様のおよそ1275平方㍍。待ち合いスペースを広くし、自然光が入り込む明るい店内が特徴だ。以前より駐車場を広げ、11台を完備するほか、2階には会議室や調理室を設け、積極的に活用していく。

6月6日に同支所で落成式を行い、当JA役職員や関係機関など計29人が出席した。昌農内農政婦人部9人は同日、新店舗の完成を祝おうと、当JAの岡田・松前うまい米作り部会が栽培する岡田もち『クレナイモチ』7㌔と蚕豆部会のソラマメで作ったあんこを使い、式の出席者に草もちを振る舞った。
同支所の石丸欣司所長は「地域の方々が気持ちよく利用できる店舗を目指す」と話した。


新店舗で営業をスタートしている岡田支所



草もちを手作りする昌農内農政婦人部





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