2020年12月25日金曜日

【北伊予】 正月定番の味を後世へ受け継ぐ

 郷土料理「緋の蕪漬け」


 正月の食卓を彩る「緋の蕪(かぶら)漬け」―JA松山市女性部北伊予支部の加工グループはおよそ15年前から、松山の郷土料理「緋の蕪漬け」を作っている。人口着色料は一切使っておらず、緋の蕪に含まれるアントシアニンがカボスと反応し赤色に染まる。同グループで代々受け継がれている味と、地域の文化を守っていく。


 緋の蕪漬けには、同支部長の早瀬和子さん(67)など、部員が栽培した緋の蕪とカボスを使う。水につけて一晩あく抜きした緋の蕪を、切って二晩塩漬けにする。砂糖や酢、カボス、トウガラシを混ぜ、緋の蕪と混ぜ合わせ2週間ほどつけておくと完成だ。


 昨年12月3日には同グループの4人が、11月末から準備しておいた緋の蕪18㌔を調味料と混ぜ合わせた。代表の有吉恭子さん(67)は「緋の蕪を漬けると、お正月を感じる。代々受け継がれており、この辺りは少し甘めの仕上がりなんよ。今年もよくできた」とほほ笑む。

 

毎年12月になると、正月に向けて
「緋の蕪漬け」を作る北伊予支部



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