2017年8月30日水曜日

【北伊予】敗北の思い鎮まれ

霊を弔う大念仏

松前町神崎の禅宗・禅正軒で8月12日、戦いに敗れた武将・平若左近や愛馬を供養する盆入りの行事「大念仏」が執り行われた。神崎・出作・鶴吉地区の住民が東西に分かれて向かい合い、うちわを振り上げながら、「大南無阿弥(おおなむあみ)ろー」などと、繰り返し唱え霊を弔った。

地域の伝統行事などを後世に継承しようと活動する、北伊予地区の組合員・髙石勤さんによると、大念仏は1661年頃から始まったと言われている。当時、戦いに敗れた武将や家臣が出作地区で追手に討たれ、乗っていた馬の首も切り落とされた。以来、首なし馬が「シャン、シャン」と鈴を鳴らし、毎晩走り回る姿が目撃されたため、三地区の住民が集まり、霊の供養を始めた。すると、首なし馬は出なくなった、と伝えられている。

うちわを振り上げながら、念仏を唱える地域住民

2017年8月10日木曜日

【シンテッポウユリ】40万本出荷

盆や彼岸にユリ最盛

川上選花場で、盆や彼岸の需要期に向けて、シンテッポウユリの荷受けが本格化している。春先の低温や、降雨不足で例年より生育は遅れているが、潅水や病害虫防除を徹底したことで、良質なユリが生育している。11月中旬にかけて中四国市場や阪神、中部方面へ40万本を出荷する予定だ。 

今年度は浮穴・岡田・北伊予・松前・川上地区の27人が、およそ1.9㌶でシンテッポウユリを栽培する。最盛期は、日量2万本を選花する。

生産者らは朝や夕方などに収穫したユリを、輪数や長さごとに選別。出荷するまで水につけ、鮮度を保つ。選花場ではベテラン作業員が、つぼみの大きさや、病気・奇形の有無などから判断し、13等階級に手選別する。

荷受けしたユリを選別し、束ねるJA職員

2017年8月9日水曜日

【トマト部会】酸味と甘みのバランス良し

トマトが出荷最盛!

久万高原トマト部会は8月上旬から下旬にかけて、トマトの出荷最盛期を迎えている。6月上中旬の夜温が低く、例年よりも生育は遅れているが、酸味と甘みのバランスの良い仕上がりだ。日量最大32㌧を選果し、11月中旬にかけて四国市場や京阪神方面へ1600㌧の出荷を見込む。6億4000万円の販売高を目指す。

同部は同町の93人がおよそ20㌶で、トマト『桃太郎サニー』『桃太郎エイト』『桃太郎セレクト』をハウスで栽培する。愛媛県が定める基準よりも3割減農薬・3割減化学肥料栽培に取組むなど、安全・安心なトマトを消費者に届ける。

同町直瀬のさん(43)と芽衣子さん(44)夫妻は「うま味と香りが良く、甘味と酸味のバランスがとれた濃厚なトマトができた」と話す。

連日の収穫作業に汗を流す、就農4年目のさん夫妻

2017年8月8日火曜日

【JA】職員の意識改革へ

自己改革を周知徹底

農業者の所得増大や農業生産の拡大、地域の活性化を目指し、自己改革を進めているJA松山市は、職員に対して、自己改革の周知徹底を図ろうと動き出した。窓口や購買担当者会など、大勢が集まる機会に、役員が講師となり研修を行う。職員一人ひとりが理解を深めて意識改革を図り、JAの使命を全うしていく。

6月28日には初めて、購買担当者会で研修を行った。各支所・出張所の担当者37人が出席。講師の岡田明夫常務は、生産資材の予約率向上や予約肥料の支所での取引に対する値引きについては、農家と直に接する購買担当者が重要な役割を果たすと強調した。購買担当者は「さらに理解が深まった。自分の支所の地域特性に合わせ、できることを行う」と話した。

岡田常務は「農家が実感できる自己改革を進める」と呼び掛けました

2017年8月7日月曜日

【トマト部会青年部】若手が産地発展へ注力

トマト部会青年部を設立!

栽培技術の底上げや新規就農者の育成を目的に、久万高原トマト部会の若手生産者は6月26日、「青年部」を設立し、産地の発展に力を入れることを決めた。試食会やリーフレットの作成を行い、トマトの知名度向上を目指す。

青年部は、50歳未満の若手農家や農業公社の研修生など30人で組織する。代表は父二峰地区の本庄剛さん(47)で、副代表を直瀬地区の芽衣子さん(44)が務める。研修会にとどまらず、トマトを県内外や国外の人にピーアールしようと、同町を歩く遍路に試食を配ることも計画中だ。本庄さんは「トマト部会の伝統を大切にしながら、青年部の新しい意見を統合し、盛り上げていきたい」と意気込む。

産地を盛り上げようと意気込む青年部員ら

2017年8月5日土曜日

【JA】トップの動き

農業所得増大へ尽力

森映一組合長は6月下旬、JA愛媛中央会と県信連、厚生連が開く通常総会に出席し、県信連の経営管理委員会の会長として挨拶をした。昨年策定したJAバンクえひめの「農業所得増大・地域活性化応援プログラム」について触れ、今年度からさらに担い手支援に力を入れ、農業・地域振興を進めていくことを強調。「地域住民の期待に応えるために、農業者の所得増大と農業生産の拡大、地域の活性化に取り組んでいく」と話した。

また、7月上旬には、久万高原町のトマトとピーマンの出荷先である阪神地区で販売促進会議を開き、出来をピーアールした。森組合長は「生産者が一所懸命、作っている。有利販売に努めてほしい」と市場関係者に呼びかけた。

通常総会で挨拶を述べる森組合長

2017年8月4日金曜日

【小野】若い世代へ「食」を伝承

米こうじ作りを披露!

女性部小野支部の加工グループ「めだかの学校」は、若い世代に昔ながらの調理法や地域の食文化を継承しようと盛んに活動している。市販品に頼らず、地元食材を使って自ら調理する力を身に付け、地域の味を残していく。

7月11日には松山市北梅本町の農業指導センターで、同グループの宮内加代子さんを講師に、メンバーが栽培した米30㌔分を使って米こうじ作りを行った。蒸した米を広げて40℃ほどに冷まし、種こうじ菌を入れて混ぜ、発酵機へ移すなどの作業をし、3日間かけて完成させた。

代表を務める永田和子さんは「自分で作ったものなら安心して食べれるけん、私たちの知識や技術を全て伝えていきたい」と若い世代とともに地域を守り、支えていく決意だ。

米こうじ作りを教え、地域の味を残していきます

2017年8月2日水曜日

【女性部】中四国大会で発表!

レシピ本『うちのごはん』を披露

女性部長の小池美毬さんは7月6日、広島県で開かれた中四国地区JA女性組織リーダー研修会で、同部が作成したレシピ本『うちのごはん』について発表し、優秀賞を受賞した。

同レシピ本は8年の歳月をかけて作成し、2015年秋に発行した。農家の主婦らしい、四季折々の野菜を使って手軽に作れる、82種類のレシピを「主菜」「郷土料理」など8項目に分けて掲載。全国各地から注文が相次ぎ、2000冊以上を売上げている。

小池女性部長は「『おふくろの味や地元の味を本にして残したい』という想いから、レシピ本づくりが始まった。今後は、レシピ本を使って、若い人に料理のコツを伝えていく」とレシピ本への想いを話した。

レシピ本『うちのごはん』への想いを発表する小池女性部長

お揃いのハッピとまる芽ちゃんうちわで応援しました♪
残り90冊となった『うちのごはん』

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