2019年8月21日水曜日

【農業経営】 松山長なす害虫対策

生物的防除を試験導入


 JA松山市は、農業経営の実証圃で松山長なすの害虫対策として、天敵を利用した「生物的防除」の有効性を検証している。果実を傷つけ品質低下を招く害虫「ミナミキイロアザミウマ」の天敵「スワルスキーカブリダニ」を試験的に導入。アザミウマは薬剤抵抗性が高いため、今後の新たな防除策の一つとして生物的防除を検討する。

 実証圃では今年度、需要の高い松山長なすの出荷に貢献するとともに、生物的防除を試験的に行う。天敵のスワルスキーカブリダニ(スワルスキープラス)は、10㌃当たり100~200パック(250匹/パック)を梅雨前に株に吊るす。吸汁による品質低下を防ぎ、防除回数の減少による労力軽減、環境への配慮を検討する。

 当JAは今後、新たな仕立て方の検証試験を行う予定。「防除体系や労力、費用を考慮し、効果を見ながら検討していきたい」と話す。


害虫「アザミウマ」の天敵が入ったパックを松山長なすの
株に吊り下げ、生物的防除の有効性を検証しています

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