生産部会役員から要望聞く
JA松山市は2月22日、松山市三番町にある本所で営農推進会議を開いた。
毎年、年度末に同会議を行い、生産部会役員に営農事業の実績と来年度の方針を報告している。また、各部会の要望や抱える課題を聞き、今後の営農事業に反映させている。各部会からは、生産資材のコスト低減や苗の早期生産、営農指導体制の在り方、生産拡大に向けた広報活動などの要望が上がった。同JAは、農業者の所得増大と農業生産の拡大に向け、支援をより一層強化していく。
同JAは今年度、基幹作物の産地維持・拡大を図ろうと、新たに二つの事業に乗り出した。一つは、熟練農家が生産部会の若手農家などに栽培ノウハウを指導する「農の匠」制度。同JAが6つの生産部会の熟練農家11人を、匠として委嘱した。匠は圃場巡回などを通して栽培技術の伝承に力を入れており、若手農家から好評で手応えを感じている。来年度は要望に応えて、一部品目で指導期間の延長や講習会の開催数を増やす予定だ。
もう一つは、同JA自らが行う農業経営だ。同JAが管内の圃場を賃借し、寒玉キャベツを栽培。圃場での品種試験により、品質や収量向上につながる栽培体系を確立させ、生産者に的確な指導・助言をし所得向上につなげる。種子生産やレタスなども栽培していく。
2019年度は引き続き、新規就農者の育成や農業機械のリース事業、「農の匠」による実践的な営農指導、水田をフル活用する複合経営の推進、販売力の強化などに力を入れていく。生産・経営の両面からサポートしていく方針だ。
会議では、18部会の役員や市場関係者、JA役職員などおよそ60人が出席し、意見交換をした。
阿部和孝組合長は「自己改革の基本方針にも策定している『将来にわたり、安全・安心な農産物を消費者へ提供できる、持続可能な農業を実現する』ために、農業者の所得増大と農業生産の拡大、地域の活性化に取り組んでいく」と話した。
営農振興や組織育成に貢献したことを称え、表彰しました。 レタス部会長の相原啓司さん(左)と、久万高原清流米部会の副部会長である大野育夫さん |
今年度の実績と来年度の方針を確認する生産部会役員 |